映画「はじめてのおもてなし」 難民を受け入れた家族模様を描くことで、難民問題に揺れるドイツをコミカル、ハイテンションで描く!

映画、観ました。

「はじめてのおもてなし」

ドイツのある家族がナイジェリアの難民の若者を受け入れる。そこで起こる事件などを絡め、家族模様を描く。
こういう映画の場合、難民の実情を知らしめる、あるいは、難民から見たドイツの不思議あたりにフォーカスして描かれそうな気がするが、この映画の表面的な軸はあくまでドイツ人家族である。ドイツ人家族のどこでもありそうな葛藤が、コミカル、ハイテンションに描かれる。難民問題はドイツの社会問題でもあり、シリアスになるのではないかと予想したが、それを裏切る造りである。なので、ただの家族ドラマと勘違いしてしまいがち。だが、実は、周到に計算されている。
ドイツ人家族の悲喜劇に、センシティブな難民の問題をほぼ中立にさり気なく入れ込んでいく。難民だって家族ドラマがあるのだよと言うように。また、ドイツ人の家族のキャラ設定も、実はドイツの社会気質を代弁する設定になっている。怒りっぽい父、自分探しから抜けきれない娘、統合失調しかけの息子など。この気質はドイツ社会そのものだろう。難民から見たドイツの不思議もさり気なく織り込んでくる。それにより、重層的に悩めるドイツ感を醸し出す。そして、エンドロールの途中で出てくる最後のシーンが秀逸。ドイツが難民問題に対して解を出せていないことをコミカルに暗示する。あくまで、難民擁護でも、難民廃絶でもない中立な立場で。
ドイツ人家族の悲喜劇としても楽しめるし、難民問題に悩むドイツひいては世界にある示唆を与える映画になっている。
勝手な評価:⭐️⭐️⭐️⭐️(普通に楽しめるが、案外深い)

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