映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」 一瞬の幻のような花火を想わせる、儚い淡い恋模様

映画、観ました。

「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」

岩井俊二さんのドラマをアニメでリメイク。中学生の主人公と同級生のヒロインの、ある一日を、淡い恋心を絡め描く。話としては、それだけとも言えるが、設定がポイントで、「もしあの時、ああしていればを…」を繰り返すファンタジーになっている。また、話を展開する上で、題名にある「打ち上げ花火」の話が軸にあって、中学生は打ち上げ花火の見え方に関するたわいもない論争をベースに行動する。このあたりは、何となくスタンド・バイ・ミー風。
面白いファンタジーの設定、ちょっとコケティッシュなたわいない話をベースとした展開、気を引くスタイリッシュな題名、本作の情景を映し出したような秀逸な主題歌と、傑作の期待がプンプンする状況だが、内容自体がちょっと物足りない感じがする。心象風景と葛藤があまり描き切れてない感があって、キャラの作り込みが表面的に感じてしまう。キャラが物語の世界観に馴染みきってないアンバランスさを感じた。もう少しベタな話を入れても良い気もする。オチも判然としない。
たぶん、そういうお決まりの良い話ではなく、淡い恋模様を美しく描くという映像自体にフォーカスしたんだろうなー。
主題歌は本当に素晴らしい。主題歌から想像される映像、心象風景がむしろ映画で描きたかったイメージそのもののような気がする。主題歌の方が後から作られたことを考えると、人々の心を捉えるものって、ストーリ化しない方が良い場合もあるのかも。歌だけの方が、人々の想像を喚起し、印象深くなる場合も多いのかもしれない。ユーミンのノーサイドという曲も、この主題歌のようにストーリを想起させるが、誰かが映像化しようとしても、何か描き切れない気がする。
勝手な評価:⭐️⭐️⭐️(儚さを映像表現したら…)

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